【コロナ関連】港区長への緊急要望

4月28日、区長にコロナ対策の緊急要望を私が所属する「みなと政策会議」は行いました。

港区は財政調整基金が523億円あります。(令和2年4月1日現在)
今まで区民の皆様から預かっている税金の基金を取り崩し、今こそ大変な思いをされている区民の方々に還元すべきだと考えています。
「みなと政策会議」は、国や東京都と別に、港区独自の支援をしていくべきことを要望書として区長に要望したのです。その要望の趣旨は下記のものです。

保健所・医療機関の支援強化、生活支援、緊急経済対策の3本柱。

緊急経済対策として、
1) 東京都の感染防止協力金(1店舗50万円、2店舗以上100万円)では、港区の家賃相場や固定経費からみても店舗はかなり厳しい状況です。東京都の協力金に港区独自の助成をすること。
2) 家賃等の固定費で事業の継続を断念する店舗もあることから、家賃助成を独自ですすめるべきです。
3) 感染拡大防止に協力した東京都の感染防止協力金対象者以外のすべての店舗に、港区独自の協力金、家賃助成をすべきです。

私は、この要望が補正予算につながればいいと考えています。

【追加予算の考え方について】

港区には財政調整基金が523億円あります。(令和2年4月1日現在)この財政調整基金を活用して、国ができないきめ細かな支援を、区民の皆さんに早急に行うべきです。

まず、何よりみなと保健所の体制の強化、医療機関に対する支援の強化を行い、新型コロナウイルスによる感染から区民の命を守る取り組みを行う必要があります。先進的な取り組みを躊躇なく行い、他の市区町村をリードするべきです。

特別定額給付金では、一律一人10万円の給付金が支払われることになります。しかし、
外出を自粛し、テレワークをするなど、コロナウィルスの感染拡大防止に努めてきた区民には、普段かからない様々なコストが発生しています。仕事が減少したり、失業に追い込まれた区民もいます。港区は、物価も賃料も全国的に高い状況にある上、所得格差もあります。

港区社会福祉協議会の窓口には貸付を求める多くの方が来訪しています。
失業し居住する場所を失った方々のための区営住宅の募集には、定員を大きく超える方々が申し込みをしています。
このような状況を踏まえ、区民の個別の事情に配慮し、早急に港区独自の給付金制度を設けるなど、生活支援を強化するべきです。

東京都が休業要請に応じた中小企業、個人事業主に支給する「感染防止協力金」は1店舗に50万円、複数店舗を経営する場合に100万円となっていますが、これでは家賃などの固定費に不足が生じます。対象以外で自粛した店舗等には協力金すらありません。

2020年度港区一般会計補正予算(第1号)では、新型コロナウィルス感染症特別融資として34億円余を追加し、総額は37億円余です。
融資件数は7,600事業者を見込んでいます。実際に多くの事業者が資金繰りに苦しんでいます。緊急経済対策として、感染拡大防止に協力したすべての店舗に、港区独自の貸付や協力金、家賃助成をするべきです。

自粛と補償はセットです。今こそ、港区がきめ細かい視点で支援するべきです。区民の安全安心のためにも、また、日々の暮らしを守るためにも、あらゆる手立てを活用して新たな支援策を打ち出すべきです。以下、要望書の項目です。

一 保健所・医療機関の支援強化について

保健所の相談機能にICT化を

・みなと保健所には一日に300件もの電話が集中している。区では回線を増やすなどの対応をしているが、問合せの増加に職員が疲弊している。一方、民間では、ICTを活用した問診アプリなどの開発も進んでいる。このような仕組みを調査研究し、電話相談と並行して実施することで、電話のつながりやすさの改善や職員の負担軽減に努めるべきである。

二 生活支援について

1)区独自の給付金を

冒頭に記した通り、国の定額給付金に対し、区独自に給付を上乗せするべき。

2)コロナウイルスの影響を大きくうけた区民や低所得者等への区独自の給付金を

・国は特別定額給付金以前に、生活支援臨時給付金1世帯30万円の給付金を国民に示していました。この生活支援臨時給付金の対象者はコロナウイルスの影響をうけ、生活が厳しい世帯です。中でもひとり親、テレワークで仕事を失った方々がいます。特別定額給付金では世帯の人数などで給付が少なくなるという声が届いています。生活支援臨時給付金の対象者となる方に区として独自の支援をすること。

3)すべての子育て世帯、ひとり親等の児童育成手当対象者に区独自の支援をすること。

・国では子育て世帯への臨時給付金1万円として港区でも補正予算第2号で事務費が計上されていますが、子育てするなら港区として、児童手当の本則給付の対象者以外にもすべての子育て世帯へ区独自の加算をすること。

・ひとり親の世帯はとりわけ厳しい状況にある。そこで、ひとり親等の児童育成手当についても区独自の加算をすること。

4)区営住宅臨時募集の住戸数の拡大

・新型コロナウィルスの影響で住宅を失う恐れのある方へ区営住宅の臨時募集をしています。2戸の募集に対して4月27日現在で18件の応募がきています。それぞれ住むところがなくなってしまう区民です。応募している方々に詳しくヒアリングをし必要な戸数、必要な支援につなげるべきです。

三 緊急経済対策について

1)東京都の感染防止協力金(1店舗50万円、2店舗以上100万円)では、港区の家賃相場や固定経費からみても店舗はかなり厳しい状況です。東京都の協力金に港区独自の助成をすること。

2)家賃等の固定費で事業の継続を断念する店舗もあることから、家賃助成を独自ですすめるべきです。

3)感染拡大防止に協力した東京都の感染防止協力金対象者以外のすべての店舗に、港区独自の協力金、家賃助成をすべきです。

4)以下についても検討されたい。

ア.雇用調整助成金の申請を可能にするための、従業員の休業補償相当分の貸付

イ.2月以降、感染拡大防止目的でキャンセルされた公演やイベントや講演会に対して、会場費キャンセル料の一部助成

ウ.港区独自の飲食店及び観光・イベント事業者等への一律給付金

エ.感染予防対策を講じて営業を通常通り継続している事業所への、感染予防対策助成金

5)飲食店支援のため、「デリバリーサービス」支援を

・東京都の緊急事態措置により、区民に外出自粛の要請がされている。このような中、渋谷区では、外出をしなくても区内の飲食店のメニューを注文できるフードデリバリーサービスの利用を促進するため、キャンペーンを実施している。区民にはクーポンを配布し、利用を促進する一方、例えばUber Eatsでは、中小規模の飲食店パートナーに向け、新規の初期手数料の支払い免除や、アプリ内でのプロモーションの費用を負担するなでの支援策を展開している。長期化する感染拡大への対策として、こうした仕組みで区内飲食店をサポートするべき。

6)NPO法人の支援を

・社会的弱者を支援しているボランティア団体等については、経済悪化に伴い、寄付金が大幅に減少している。現在は活動をやめているところも、終息後に活動の再開が出来るよう、緊急的な助成制度を創設するべき。

以上